怪談・耳なし婆一

今宵お聴きいただくのは

耳なし婆一ぃ〜

ふぉ〜ほっほっほ

ストーリーテラー:陀坊



【奇憚語り部・陀坊

あたしの奏でる
琵琶の音に乗せ

聴いてもらいやしょう
・・・

手面寺に孤高の琵琶法師 在り

その音霊(おとだま)に
月も ふるえる。。。

婆一は ちょっと眉目秀麗なので
へたくそなのに
人気だけはある
琵琶プレーヤーでござった。
・・・ござりました?


バ)おまえ〜〜
もうちょっと上手く語れよ
陀)いやはや、
貴様には聴こえませぬかな?
わらわの 吟じる 物語を
絶賛する 世間の声が
バ)全く聴こえません。



ある晩のこと

婆一のもとに 美女がやってまいりました
その誘いに
あっさりと のってしまう
スケベ婆一で ございましたのじゃ

【婆一、ミニライブ】

美女に呼び出された
琵琶法師・婆一。
彼は美女達の前で軽くライブ。
そして 七日七晩、毎日
ライブをすることを、
約束したのであります・・・・



【美女の正体】

夜な夜な出かける婆一。
心配した仲間の僧たちが 見たものは

鬼の前で恍惚として琵琶をかき鳴らす
婆一の姿でありました。

・・・それは 僧達のおそれる
鬼ぃ。

髭坊)あいつっ、鬼の借金取り!
壱坊)げ、嫁。
三坊)あ、ギターをくれた
おねいさん。
おねぇぇぇぇいさぁぁ
髭坊)あほかっ! 
鬼やぞ、鬼!
精気を吸い取られるぞ
弐坊)うゎ〜、
いったい何歳かわからんアノ人もいるぅ〜

仲間の僧たちは ふるえあがりました。
気付かぬのは 婆一ばかり・・・。



呪文のコトバ

女性向け

【耳だけが残った】

しかし、耳だけに
呪文を書くのをわすれてしまったのです。

鬼女には呪文の書いてない
耳しか 見えません。
鬼女は 婆一の耳を
お持ち帰りしてしましました


耳なくなっちゃったので
ヘアスタイル変えた。

変えたら まるっきり
同じになってしまった。

バ)ちぇ〜〜っ、
なんで お前といっしょなのぉ?
三坊)うれしい?
バ)・・・そんな顔して いうな。
三坊)うれしいんだ。へへっ


これにて 
怪談・耳なし婆一
一巻のおわり・・・