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自分をおきざりにしたまま
時は流れ続けていた・・・

双子篇3、涙とともに感情があふれた瞬間のバージルの物語
ピクシブで挿絵の打ち合わせをしているあいだに
できた作品です

やりとりの一部をアウトラインに代えてご紹介します
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涙が落ちる瞬間は きっと 目をみはるはず。
「そんなつもりじゃないよ」といわんばかり。
本心が オモテに表れる瞬間。

でも ここは 「あ、しまった」って茶化してられるほど、余裕はない。

がむしゃらに 飛び込みたい胸があるんだけれど
それが ない。
驚きにちかい 感情の高揚の後に訪れるのは
首をしめられるような 哀しみ。
魔界で眠っているということは 
このときのバージルにとっては 四の死を告げられたのと同じ。
泣き叫ぶことはないけどそれは「慟哭」
ただ 一度あふれた涙は、きっと ぬぐわれることもなく、
ぼろぼろと頬を伝い続けている。

その間、彼の目に見えていたのは果てしの無い闇だけだった。
静かに語り続ける 弐伊の言葉に 
ようやくして バージルは弐伊をもういちど見るんだね。
そして まだ 四が死んだわけではなく、 再会の希望があることを
次第に理解し、また 自分からもその希望に手を伸ばし
そして 次へと足は踏み出される・・・

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女性向け