アイツにゾッコン(卒業番外)
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「あぁ〜 こっちむいた。 手、ふった。
うんうん、 よしよし、
がんばったなぁ、バージルゥ」
「デレデレだな。
ほれ、貸してやろうか?
洟(ハナ)かんでもいいぞ」
「うっ・・・すまん。」
弐伊がさしだしたハンカチを片手で取ると、四は 思い切り洟をかんだ。
「ありがとう、返すわ。」
「・・・いや、いい、 やる」
「そうか? すまねぇな。
しかし、見てくれよ。
最高だよ、才色兼備の俺の恋人」
「最高は 俺のベイビィだ、わりぃな」
「ダンテもいいかもしれないが
俺のバージルにはかなわないぜ。
あいつは パーフェクトだ」
「ダンテは 完璧じゃないところがかわいいんだっ。
こう、まっすぐな目で見つめられると たまらん」
「おまえな、 いっぺん バージルの挑発的な視線を受けてみろ。
萌え死ぬぞ」
「萌え・・・?」
「萌えだ。 よくわからんが、ニッポンで流行りだ。
ニュアンスは・・・わかる」
「力も抜けそうな言葉だな」
「そ、力も抜けそうなほどかわいい〜ってやつだ。
俺のとっておきの マル秘写メ
みせちゃおうか?」
***
「きさま! これは 犯罪だ!
つか まさか アイツはこの写メのこと・・」
「いやいやいや! ぜったい 秘密だ。
でなきゃ、幻影剣100本刺しされちまう。
あぁ、こゎ。
いや、しかし、どぉ?もう馨りたつようだろ
なんつぅか
すべてから 解放され 安らかで、 満足げで・・・
おだやかな 寝顔だ・・・
犯罪っていうなよ。
この美しさは芸術だぜ、ほんと」
「まぁいい・・・しかし、
やっぱ 俺は俺のがいちばんだっ」
***
「ほほぉ・・・常にクールな弐伊様も
メロメロですな・・
この写メにキスしてもいいか」
「絶対 ダメダ」
***
「メロメロなとっつぁんか」
「デレデレ野郎め」
「写メのことは・・・」
「お互い、秘密・・・だ。
そろそろ 卒業式もおわりだ」
「ああ、 俺は こころのそこから
アイツらを祝福する。
弐伊、また いちど ふたりで 飲まないか?」
「・・・そうだな」
***