卒業
§プロローグ
卒業  (♪音の杜♪まなびの国) 

「ガウンのタイが縦結びになってるぜ・・」

弐伊はダンテのタイを結びなおす。

「小学校の入学式みたいだな・・・
ほらよ。」
「サンキュー!

んじゃ、いってくる」

傍らでは 四とバージルが向き合っている
「表彰うけるのか?」
「たぶん・・」
「がんばったな。
まずは 卒業おめでとう」
「ありがとう。
まだまだ これからだけどね」

「バージルゥ!いちゃいちゃしてんなよ、いこうぜ」
ダンテが声をかけた。
「うっせえ、おまえをまってたんじゃねぇか!

四兄ぃ いってくるよ」
「ああ、いってこい」

兄弟は誇らしげな笑顔を見せて
にぎやかな集団へ向け 走っていく。





「んふふふふふ」
「なんだよ、四・・にやけてるぞ」
「あはは、かわいいなぁ・・
あいつは 俺のモン」
「ああ・・・こりゃ 早々にバージルに追い越されるわ」
「うるさい。貴様も髪ばさばさだぜ」
「俺はいいんだ、これで。」

初夏のぬけるような青空の日、
ダンテとバージルは高校の卒業式をむかえた。





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